324人が本棚に入れています
本棚に追加
番外編9:脱がせたい男VS脱ぎたい男(4)
--------
4:アオイ(^^
--------
キモイキモイキモイキモイ。
あぁぁあっ!マジでキモイ!
「っひぅ!っぁ、っぁぅ……あお、いさっ!あ、おい……さっ!あお……ぃさぁんっ!」
何回俺の名前呼んでんだよッ!
俺はベッドの上で、俺に向かってケツを突き出すタローさんのケツに自分のちんこをぶちこんで激しく腰を振り続けていた。
バックで攻め立てる度に、タローさんのケツがキュンと締まる。もう三回はヤった。そのせいで、ヒクつく穴の入口は今や真っ赤に腫れあがっていた。
「っっぁん!あおい、さぁっ……っふぅ、も……くるしっ」
あぁ、クソッ!マジでキモい眺め!死ねるわ!
俺は目の前で枕に顔を埋め、俺の動きに合わせてケツを振るタローさんの姿に思わず漏れ出る笑みを隠す事は出来なかった。
今のタローさんは、体中に中途半端にまとった服の至る所に俺の精液を付着させ、ドロドロのグチャグチャの状態だ。
もう、多分どんなに洗濯したって、俺の匂いは取れないだろう。
「タローさっ、また……イきますねっ」
「っふ、あお、あおいさっ!あっ、アッ……っぁぁ!」
俺は腹の底から湧き上がってくる射精感に身を任せ、タローさんの張り出す前立腺に激しく腰を叩きつけた。そして、すぐにタローさんのケツから自身を抜き取る。
「っく」
「っぁ、……っふ、…んっ」
そして、体を快感でヒク付かせるタローさんの体を、勢いよく俺の方へと向けさせた。ぼんやりと瞳に涙を浮かべたタローさんの顔が、ジッと俺を見ている。その視線と共に与えられるゾクリと体を駆け巡る快感に、俺は再びタローさんの脱ぎ掛けの服へと射精した。
「っはぁぁ……っ!」
そろそろ、量が少なくなってきた。
そう自身の先端から溢れる精液の量に俺が目を細めていると、それまでキモイ喘ぎ声を上げていたタローさんの口が静かに俺の名前を呼んだ。
「あ、オイさん」
「ん、どうしました?タローさん」
「……あおい、さん。……あおいさん」
ユラユラと揺れる真っ黒な瞳は俺を見つめ、何度も名前を呼ぶ。喘ぎ過ぎたせいか、声は微かに掠れている。
「……タローさん、どうしたんですか?」
「あおい、さん」
少し様子がおかしい。俺が再び尋ねると、それまでぼんやりとしていたタローさんの顔がクシャリと歪んだ。
「なん、で……こんな」
こんな、とはモチロン今の自分の姿の事を言っているのだろう。
確かに、今のタローさんは酷い有様だ。
膝辺りで引っかかるズボンは、俺の精液とタローさんの精液で、グチャグチャのドロドロ。いくつかボタンの取れかけた簡素な白色のシャツにも、激しく俺の出した精液が付着し、至る所にシミを作っていた。
まるで、レイプでもされたような無様なタローさんの様子に、俺は腹の中でくすぶっていた苛立ちが、少しだけ納まった気がした。
----イケメンZ世代君、ありがとう^^
あぁ、昨日買ったばっかりの服なのに残念だったな。もう、きっとこの服は二度と着れない。
「ど、して……」
「ん?」
俺は体中をヒクヒクとヒクつかせるタローさんの言葉を待った。さすがのタローさんも、俺に対して不満の一つを言うのだろうか。
そう、少しばかり身構えた時だった。
「どう、して……きょうは、なかに……出してくれない、んですか?」
「は?」
俺が思わず呆けた声を上げると、タローさんの瞳に、みるみるうちに厚い涙の膜が張るのが分かった。
「やっぱり、今日は……たのしく、なかったですか?」
「あ、いや」
この人は、一体何を言ってるんだ。
瞬きと共にハラリとタローさんの目から漏れた涙に、俺は、何も言えなくなっていた。いつもなら調子の良い言葉を、つらつらと発してくれる俺の口が、今や何の役にも立っていない。
どうしたんだ。なんなんだ。
タローさんは、一体何を言っている?
「おれ、ばっかり……つまんない、はなしを……したので……」
「た、タローさん……あの、ちょっと」
「だがら……中に出してくれない、んですか?」
ハラハラと酷い格好のまま涙を流すタローさんは、完全に乱暴をされた後の被害者そのものだ。でも、どうだ。タローさんが口にしている事はそれとは真逆。
「は、はは」
なんだよ。コイツ、マジで……!
キモ過ぎだろ!
「可愛すぎ……」
俺はグッタリとするタローさんの汚れた服を、ゆっくりと丁寧に剥ぎ取っていく。もう、この服はいらない。帰りは俺の買った服で帰ればいい。
脱がせて、捨てて。脱がせて。捨てて。
ベッドの下に容赦なく投げ捨てながら、最後にベッドの上に残ったのは体中の毛が、殆ど薄くなったタローさんの裸体だった。
キモイなぁ。マジでキモイ。
あんな酷い抱き方されといて、泣く理由が「中出しして貰ってないから」なんて。マジで、どんだけ淫乱なんだよ。キモヲタの童貞の癖に。俺のせいでケツだけは立派に仕上がっちまって。
「っふー……勃つかぁ?」
フェラも含めるともう四回はイってる。さすがに勃起しないかもしれない、と俺が下半身に目をやると……そこには心配無用だと言わんばかりに、緩く立ち上がりかけた自身が目に入った。
「タローさん、泣かないで」
良い年して泣いてんじゃねぇよ。マジでキメェわ。
俺はムカツク服を脱ぎ捨てたタローさんの体に、ツと指を滑らせる。その感触がくすぐったいのか、タローさんは微かに甘い息を漏らしながら身をよじる。
「ちゃんと、今からシようね」
「っふ、ん。……あおいさん」
「っはぁ、も。タローさん可愛い」
体の上に滑らせた手を、最後に涙を流す顔に手を添えると、ソッと触れるだけのキスをした。そういえば、今日は服を汚してやるのに夢中でキスもしてなかった。そういえば、コイツは前回わざわざ正面でヤりたがっていた。
タローさんは、俺とのキスが好きなのだ。
「んっ……っふ」
俺はもう一度だけタローさんの唇に吸い付くようなキスをすると、ずっと引っ張っていた髪の毛を優しく撫でた。
客相手なんだから、アフターフォローもしっかりしないと。ヤりっぱなしは性に合わない。
「あ、おいさん……?」
「大丈夫、ちゃんとナカに出してあげるから。それに……楽しかったですよ。今日一日。ずっと」
「っほ、んとうに?」
「うん、ほんと」
俺の言葉に、タローさんは先程まで涙を流していた瞳を大きく見開くと、ホッとしたのか、再びハラリと涙を流した。
あぁ、クソ。本当は疲れたから寝たいんだけど、客が言うんだから従うしかない。マジで最悪だけど、ヤらなきゃ。それがサービス業ってもんだろう。
そう、俺が勃起しかけた自身に手をかけ上下に扱こうとした時だった。腕の下から鼻をすすりながら嬉しそうな声が聞こえてきた。
「……よ、かったぁ」
「……」
「おれ、ばっかり……たのしいのかと、おもって、て。あおい、さんも……たのしくて、よかった」
「っふーー」
タローさんは「良かった」とニヘと情けない笑みを浮かべると、涙を流していた目を手の甲で擦った。
あぁ、キモ。最悪。こんなコミュ障のケツの穴に五回も突っ込む事になるなんて。
でも、俺はプロだ。
「……さすがだわ」
俺は触る前から完勃ちした自身を見下ろして呟いた。
あぁ、いつの間にこんなに勃起した?さすが俺だわ。客が望めばどんなに疲れていても勃起できるなんて。
俺は先程まで腹に燻ぶっていた苛立ちの炎が完全に消え去るのを感じると、期待に胸を膨らませるように穴をヒク付かせるスケベな穴に勢いよく自身を突っ込んだのであった。
最初のコメントを投稿しよう!