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到着した地下駐車場から、更にエレベーターで下りた薄暗いコンクリート剥き出しの地下室が、お兄ちゃんが仕事場と呼んでいる場所だった。
がらんとした部屋は厨房のような床で排水口がついている。
奥の方に置かれた椅子や什器にはカバーが掛けられていた。
そして、並べられた質素なパイプ椅子に、黒スーツの男たちが座っている。
「瑠璃、服を脱いで」
いつもここで服を脱がされる。
知らない男たちの前で裸にされるのは恥ずかしい。
お兄ちゃんに辱めを受けているような、倒錯した興奮が体を震わせる。
いつもここから先の記憶は無く、優しくお兄ちゃんに抱き起されて目覚める。
黒スーツが二人がかりで奥から椅子を出して、カバーを取り去った。
現れた重厚な鉄製の椅子は、座面にもひじ掛けにも背板にも、びっしりと棘が生えていた。
「えっ?」
動揺する瑠璃を抱え上げ、どすんと椅子の上に落とす。
「いぎゃあああっ!」
尻と太腿にぶすぶすと棘が刺さり、激痛が走る。
反射的に起き上がると浄一に思い切り平手打ちされ、椅子に叩きつけられた。
「痛い痛い!痛いいっ!」
背中に棘がめり込み、必死に逃れようとするが痛くて力が入らない。
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