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「よしよし。今度は俺が気持ちよくしてあげよう」
「オヤジくさい……」
「そう。俺、オヤジくさいから、ねちっこく攻める」
そんな色気のカケラもないことを言ってから、祥は私の身体をたくさんさわってくれた。なんだか宝物を扱うみたいな繊細で丁寧な動きで、その宝物が私なんだと今はストンと受け入れられて、すごく嬉しくて涙が出た。祥がそっと涙をぬぐってくれる。
私を見つめる目で愛おしんでくれているのがわかる。ラブラブな感じというよりも、愛情が溢れてるという表現の方がしっくりくる。これを受け取れるのは、味わえるのは、私だけなんだ。
無言で交わり続けているから、息使いと水音だけがやたらと響いている。
刺激は少ないはずなのに、すごく興奮する。
ゆっくりと奥を攻められて、イキそうで、思わず瞼をぎゅっと閉じる。
「我慢しないで」
ずっと無言だった祥に耳元で優しく囁かれて、我慢なんかできなくなった。
「んあぁっ!」
その直後静かに与えられた快感は、今までで一番大きくて、息も絶え絶えになった。なのに。祥は容赦なく動き続ける。
「……だ、だめ……」
「大丈夫」
だめだと言うのに、祥は全然聞き入れてくれない。達した後なのにすぐ動かれて、身体がおかしくなりそう。
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