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キーンコーン
カーンコーン
キーンコーン……。
カーンコーン……。
バキッ! ドン! ゴン!
大した理由がないのに、どつかれたりしているのも、見ているこっちもほんとに辛いんだよなあ。
昼休みの教室の端っこで、ずっといじめをするやつらを見ていた。
「ほら、お前はトイレん中で勉強してろよ」
「やーだー、秋野くん。今日掃除当番なんだってね。即行で帰るわー」
「いいねー、一人でいつまでも掃除してろって」
なんで……。
俺の教室は今まで静かだったのに。
けれど、それもイライラするほどの酷いいじめだった。
まるで、俺も含めたクラス全員でいじめているような気持ちだった。
だが、実際はごく一部なのだけど。
いじめをするやつらのリーダーが、これまた金持ちで派手な学ランを着ているんだけど、そいつがたまたま喧嘩が強くて、前にそいつの学ランをダサいと言ってしまった秋野にひどいいじめをするようになった。
特にいじめのリーダーは秋野に対する嫌がらせが度を越していた。
正直、俺はいじめのリーダーが怖かったんだ。そして、秋野は友達でもない。ただのクラスメイトだった。
「また、いじめられてるの?」
生徒会長の猪野間が教室に入って来た。
俺は自分のことじゃないのに、何もかもいやになって、どうしても、リーダーに一言いいたかったんだ。
気づくと、キレて机から立ち上がり必死に拳を握って叫んでいた。
「もう秋野をいじめるのは止めろ――! って、あ、痛えっ!!」
――――
かつて、海に囲まれた緑豊かなグレード・シャインライン国があった。その想像を絶する資源を狙っている周辺の国は、荒れ果てた大地を持つ西方のガルナルナ国。資源不足の東方のクシナ要塞、深刻な食糧難の北方のトルメル城と白の騎士の国、雨の降らなくなった南方のサンポアスティ国。周囲を数か国の敵に挟まれ滅亡する一歩手前。そこで王女さまは敵の襲撃を防ぐために海に浮かぶラピス城に逃げ込んだ。一本だけの橋を大陸へ掛けて周りは海だったので、その橋はもっとも重要なものとなった。その橋を守る騎士団は人々からナイツオブラストブリッジと呼ばれた。
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