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「哲也! あんたなんて事言うの!」 篤子はバンッとテーブルを叩いた。 「母さんは黙ってろよ! 七菜の気持ちを少しは考えてやれよ!」 それに負けじと哲也は言い返す。 七菜は、耳に届いている言葉が頭に入らなかった。パパが、なんでそんな事を言うのか分からなかった。 「パパと、もう会えないの?」 「ああ。だから今日は沢山食べて遊ぼうな」 ヨシヨシ、と頭を撫でる手を追いかけてパパを見る。その言葉とは裏腹に、今まで見たこともないような険しい表情をしていた。 「七菜ちゃん」 その時、ふわりと柔らかい声が隣から聞こえた。鼻の奥がつんとする。  七菜はうるませた瞳をそちらへ向けた。 「ごめんなさいねぇ。そういう事なの」 さっきの態度とは打って変わり、素っ気なく、志乃さんはひとことだけそう言った。
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