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「うん・・・っうん!!付き合う!!
付き合いたい!!!」
こんな流れだけど今日は先生がそう言ってくれた。
こんな流れになってしまったけれど先生にそう言って貰えて勢い良く返事をした。
そしたら、先生は私のことをバカにさたような顔で見て。
「お前、相変わらず無用心な奴だな。
今のは都合の良い女を手に入れたい男が使う手段だろ。
こんな常識も知らねーとかマジで心配。」
そう言われ、それにはめちゃくちゃ泣きたくなった。
「酷い・・・!!!
本当に付き合ってくれると思ったのに!!!」
「酷いのはお前だろ!!!
俺にこんなことを毎日のように言ってくるとかどんな神経してるんだよ!!?」
「強い神経をしてるの!!!」
「強すぎだろ!!!
俺のことを虐めてくんなよ!!!」
先生が今日もそう言ってから立ち上がり、カウンターに500円玉を置いた。
「ご馳走さま!!
明日お前の会社に訪問あるからな!!
この前時間切れになった続き!!!」
「知ってます!!
私も明日羽鳥さんに同席するので!!
佐伯さんもいますよ、佐伯さんも!!
良かったですね!!」
「そんな可愛い独占欲見せてくんなよ!!
この前は、“23歳の若い女の子が今年32歳のオジサンとどうにかなるわけない“とか言ってただろ!!」
「そうだよ!!
どうにかなるわけないじゃん!!
どうにかなるわけないんだから!!」
「・・・うるせーよ!!
俺以外の男に俺に言ってるような誘惑すんじゃねーぞ!?
知らない奴にはついていくなよ!?」
そんな子どもに言うような台詞を言って、先生は“朝1番”だった場所から出ていった。
今日もエッチをしてくれないまま、付き合ってもくれないまま、私からの告白をあしらって、出ていってしまった。
「この前・・・あの時、付き合っちゃえば良かった・・・。」
ズルでも何でも、あの時に付き合ってしまえばよかった。
でも・・・
あれ以来、料理を作る時はちゃんと気を付けている。
「やっぱり、ズルはしたくない・・・。」
エッチをしたいという目的ではなく、私のことを少しだけでも女として好きになって欲しいとも思ってしまう。
そこは頑張ってみたいなと思ってしまう。
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