決戦の夜

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私はりんごあめ、 キコはブルーハワイ味のかき氷を買って、 神社に向かう。 今からお祭りにいく人もいるみたいで、 上り坂で逆流に飲まれながら歩いた。 「この階段登るのも…最後だね。」 キコは寂しげに笑う。 「そうだね……」 階段を一段一段踏み締める。 最後の段で、キコは足を止め腰を下ろした。 「ここからなら 花火よく見えるんじゃないかな?」 確かに、結構高かった。 「かき氷ってアイス?」 キコはストロースプーンで かき混ぜながら、首を傾げる。 「うーん。 まあ、そんな感じ…かなあ……?」 キコはパクパクと食べ始める。 「うぐっ!」 キコの手がピタッと止まる。 あ。これは…… 「なんか、 頭がグイーンって感じするぅ……」 泣きそうな顔が面白くて笑う。 「本当だよ!!」 キコは私が信じてないと思ったみたい。 顔が面白かっただけ… 言おうとして、 開いた口に放り込まれたかき氷。 ブルーハワイの爽やかな味が広がって、 私は顔が真っ赤になる。 かっ関節っきっ!?!? 「キーンってするでしょ?」 首を傾げるキコが目に入らない。 むしろ、頭沸騰してるよ!! うー…… 私は、持っていたりんごあめを舐める。 私は今、 りんごあめみたいに なってるんじゃないだろうか……? 「いただきっ!」 キコは私のりんごあめの あめの部分をかじった。 「もー。あげるのに。」 そこまで言って気づく。 これもまた!かんんせっ!! うー……………… なんかもう疲れた!!! 時計を見て、気づく。 もう少しで18時50分。 19時から、花火が……始まる。 とうとう、別れがくる。
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