創作

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創作

創る という文字は 音を表す「倉」と  刀を表す「刂」で 構成されている 「刃によってできた傷」 という意味が原義 「つくる」という意味になった理由 一つには 「刀で傷をつけることは  素材に切れ目を入れること」という解釈 「倉」部分に着目した説では 「倉」には「しまいこむ」と「細長い」 というイメージがある これによって「奥深い」という イメージが生まれる 奥深い「倉」に「刀」を 深く突き刺す  ↓↓ 深く切り込みを入れる こうした意味合いを含んでの「創作」 前ページで 僕は 現実 を 直視し 現実に立ち向かうこと が  作家道の入口であると 説明した それは ある意味 非常に 厳しい考え方であることを 認識している 僕自身 重い十字架にも似た現実を 常に 引きずりながら仕事している 僕が 単独で登山し始めたこと エンジンのないグライダー飛行に 挑戦したこと は そもそも 死んだら死んだ時 という 覚悟ができていた からだった 言い換えるなら ある時期 僕は 生涯を左右するような 仕事上の諸問題を背負わされ 自殺までは考えていなかったが いつ死んでもいいという 開き直った気持ちだった 死ぬ 覚悟があれば 何も 怖くない 誰も 気にならない 金も 惜しくない 命がけじゃなきゃ できないようなこと に 挑戦し スパッと死んだら 意外と楽かも くらいの気持ちで 生きていた そんな折 僕は 数人 の 力強い生き方に 心を 創られた 一人は 三浦雄一郎氏 僕自身が最高に辛かった最中 彼の話を聞くチャンスに恵まれた 何度も 死の淵を彷徨いながら 不死鳥のように 舞い上がる男 彼は どんな時も 迷いなく 淡々と努力を続け  目標を一つ一つ クリアしてゆく 生きる とは そういうこと 説明も何も 必要なかった 一人は ALSで 2年前に亡くなった 僕の友人 M 死んでなお 生き様を示し続ける M 全身が十字架に磔になったように 身動き一つできない状態で 最後の最後まで 明るく 清く 堂々と 命の正しい燃やし方を見せてくれた勇者 何が辛い と 言ったって  僕は 自分の足で歩き 自分の手で飯を食い 誰かのために 働くことだってできる 誰にどれだけ不平不満を言われようが 反抗されようが  笑顔で応えるくらい 簡単じゃないか 身動き一つできず 声も出せない M そのMは 笑顔のまま 化石のように 固まるための 努力を してきたのだ いつか動けなくなるなら 笑顔のまま 固まろうと 潔く笑顔で居続けたのだ その Mの 心意気を 思うと 僕は 何もかも 恥ずかしくなって ああ 僕は 誰のためにでも どんな 努力だって できる そんなことくらい 簡単だ と 心に 深く 斬り込みを入れた 自分自身を 創り変えようと 決意した 本気で 自分の魂に 刀を入れ 血を流す覚悟で 新しい自分を 削り出すことに 挑戦している それは 必ずしも  作家道 だけのことではない 第一 には 人間関係 最難関の親子関係を立て直すこと 第二 には 仕事 やるからには誠心誠意 責任を果たす 第三 には 健康体創り 敢えて 創り と 表記してみたのは 筋トレ 有酸素運動 栄養の調整 睡眠  あらゆる方向性から 健康を模索し 自らの身体を 手本 見本 として 日々 創造し続けることで  言葉を越えて 理想の現実 を  体現してみようと考えている 第四 に やっと 芸術 作家道 だけではない 絵画も 音楽も 写真も じわじわ コツコツ 極めたい 今までの経験 今までの自分を 足掛かりにすることはあれど 絶えず 新しい知識を取り込み 無駄を省き つつ  美しい余白 を 内包した 自我を 創出してゆきたい
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