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控室に入った愛子は椅子に腰をかけ待っていた。趣味の良いアンティーク家具に囲まれ、とても落ち着く場所だ。だが、どうしても一つだけ浮いているものがあった。それはなんとも簡易的に設置させているベットだ。周囲の家具となじまないベッドを不思議な顔で見ていた。
その時、正清が部屋に入って来た。
「お待たせしました。あ、そこではなく、ベッドに座ってください」
とあっさりと愛子をベッドに誘った。その間、正清は愛子へ渡すものを鞄から取り出した。さすがの愛子も堂々とベッドに座ることができず、その横で立って待つ。その姿をみて正清は思わず笑ってしまう。
「昨日は青空の下でやる気満々だったのに、今日はずいぶんとしおらしいですね」
「正清さん、いじめないでくださいっ」
顔を真っ赤にする愛子。正清はテーブルに小さな立方体の箱を置いてから愛子のもとに行く。そして愛子の腰に手を回し抱きしめた。
「先に愛子から貰いたいものがあります」
「な、なんでしょう。私は何も持ってはいませんけど……」
「私はずっと欲しかったのに、愛子にはいつも理性で守り通されました。それは、愛子の初めてです」
ああ、と頬を紅潮させた愛子の上半身を反らせ、正清はキスをした。愛子ももう抵抗することはない。恥じらいながらも、正清の愛を受け入れる。何もかも忘れ正清とのキスに没頭すると、頭の芯から心地よい媚薬が流れてくるようだ。
愛子の唇と口内を愛撫しながら、正清は愛子の背中のジッパーをすーっと一気に下げた。愛子の唇は塞いだまま、器用に服を肩から外してストンと床に落とす。脱がされた愛子は正清のキスが激しく、それすら確認できない。気付けば下着もスルスルと脱がされている。さすがに、日差しがあるこの空間で立ちながら裸になることが恥ずかしくなった。愛子が「んんっっんっ」とぐぐもった声で抵抗する。一瞬だけ唇を離してもらい、
「あ、あのベッドに……」
と照れながらお願いした。
「自分から誘ってくれるとは、嬉しいですね」
と正清は一気に愛子をベッドに横たえた。愛子の白くて瑞々しい裸体が目に飛び込み、一瞬、眩暈を起こしそうになる。逸る気持ちを落ち着かせ、素早くシャツを脱いだ。そして、恥じらう愛子の腕をとり、優しく耳を愛撫する。未体験の快感に愛子は目をギュと瞑る。
「決して痛くはしない。だから愛子も力を抜いて、私に溺れてください」
愛子はなんともエロティックな表情の正清を見つめる。
「はい……」そういって身構えて力が入っていた身体をふわっと解放した。正清はよくできましたというように、首から順に丁寧に愛撫をしてゆく。そして愛子の敏感な部分が反応がすれば、優しく強弱をつけて愛撫する。そのたびに愛子の身体は素直に反応した。
「少しだけ我慢して。痛かったら私にしがみついて」
正清の愛撫によって意識がとぎれとぎれになっていた愛子は、子供のように何度も頷く。正清が愛子の膣に静かにゆっくりと侵入する。すでに正清の指でトロトロに解されていた膣だったが、初めての愛子には痛みの関門がある。そこを通過するとき、ぴりぴりと膣内に電気が走った。んんっと愛子が苦悶の表情を作る。つかさず正清はぐっと唇を押し付け、激しくキスをする。愛子は再びとろけるような表情になる。そして、ゆっくりとゆっくりと愛子の最奥まで押し進める。壁に当たると、ここまで耐えていた正清も苦しそうに声をもらす。そして、少しずつお互いの粘膜を擦り合わせるスピードを上げてゆく。逸る気持ちを抑えつけ、愛子の顔と膣の反応を感じながら正清は抜き刺す強弱を調整する。
ここまでくると愛子が痛がることはなかった。むしろ正清の言いつけ通り、情欲に溺れる姫の顔だ。揺れ動く行為の中、恍惚の表情で正清を見つめる。目を細め、足りない酸素を吸おうと短い呼吸を繰り返す。気が付けば正清も全力で姫を突き動かしていた。
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