はじめての ひっこし

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「おはよう。そら。いっしょに ごはんたべよう!」 なんだか ごはん たべたくないや。ねえ。あきちゃん。もうすぐ おひっこしなの? 「うん。そうだね」 さいきん あきちゃんは げんきがない。ずっと かなしいかおの まま。どうしたのかな。びょうきかな。だいじょうぶ? 「そら。だいすきだよ。いつもありがとう」 さいきん あきちゃんは「あそぼうよ!」っていわない。ずっと ボクをみてるだけ。どうしたのかな。のどが かわいているのかな。おみず のむ? 「そら。だいすきだよ。でも そろそろ さようならみたい。おひっこしだから」 ボクも あきちゃんが だいすきだよ。え?どうして?あきちゃんも いっしょだよね? 「そら。いくよ」 だれかが ボクを つれていく。あきちゃんは とまったまま ボクのところに きてくれない。ずっといっしょだって いったのに。 「さきにいってて!すぐおいかけるから!」 あきちゃんは なきながら さけんだ。
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