森の中で不思議な人に出会いました

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森の中で不思議な人に出会いました

   「それで、なんか引っ込みがつかないまま、銀行強盗をやることになって。  九時半に待ち合わせて、銀行強盗をすることにしたんです」  そう男は語る。  すごく軽い感じに銀行強盗がはじまろうとしていたようだが。  なにかこう、酔った弾みだったので、全員が現実感がなかったんだろうなと冨樫は思った。 「でも、目が覚めて後悔しました」  まあ、正気に戻ったら後悔するよな。  たぶん、この人だけではなく。  ほんとはみんな後悔していたのではないだろうか。  全員が引っ込みがつかなくなっていただけで、と思っていたのだが。  そんな冨樫に男は言った。
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