688人が本棚に入れています
本棚に追加
森の中で不思議な人に出会いました
「それで、なんか引っ込みがつかないまま、銀行強盗をやることになって。
九時半に待ち合わせて、銀行強盗をすることにしたんです」
そう男は語る。
すごく軽い感じに銀行強盗がはじまろうとしていたようだが。
なにかこう、酔った弾みだったので、全員が現実感がなかったんだろうなと冨樫は思った。
「でも、目が覚めて後悔しました」
まあ、正気に戻ったら後悔するよな。
たぶん、この人だけではなく。
ほんとはみんな後悔していたのではないだろうか。
全員が引っ込みがつかなくなっていただけで、と思っていたのだが。
そんな冨樫に男は言った。
最初のコメントを投稿しよう!