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「今日はみんなが服を奪われる日のようです……」
そう呟く冨樫から事情を聞いた壱花は、
「じゃあ、冨樫さんのお父様、今、革ジャン着て、あやかしの山を彷徨ってらっしゃるんですかね?」
と呟く。
「あ、冨樫さん、その服、着替えた方がいいですよ」
そう壱花は言った。
そのままの格好だと、手配中の銀行強盗と間違えられて、逮捕されかねないからだ。
倫太郎が困ったような顔をして言う。
「そうだな。
上のベストだけでも脱げ。
上着を貸してやりたいところだが、さっき、あいつに貸してしまったからな」
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