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招集会議は彼らが謹慎処分となった日の翌日に二時間みっちりと開かれた。場所は本館の三階にある会議室で、招集されたうちの6人が参加した。それに副官も。あと、韓国の海軍から赴任してきた隊長は28歳と若手で、少し頼りないように見えた。
隊長の顔を、みんなが珍しいものを見るように拝むわけだ。彼もやりにくいように、苦笑いしていた。
ユンソルはその時からトガニと同じ席に座っていた。外科医の彼が仲間の処置に徹したことがあり、すれ違えば挨拶する仲だったのだ。
その後ろには偵察隊のミノと、特殊救難隊の激務から休みなしに異動を命じられたヨンジェがいた。ヨンジェはやはり若いミノを見て、ほとんどチャンヒョクと同じような言葉で彼を罵った。
彼らと間隔をあけて座っていたのは、射撃部隊から来たハン。この日もいつも通り、額にヘアバンドをつけていた。誰の会話に入ることもなく、前で話す副官や隊長の顔を見ていた。彼はユンソルだけを知っていたから、目が合えば挨拶をした。
その後ろには空席が2つある。
本来なら康介やチャンヒョクが座る席だった。その隣には、ずっと窓の外を見ている歩兵師団のヨニ。彼ばかりは異例で、入隊したばかりの隊員がいる歩兵師団から飛び級で異動したのだ。彼のことを知っている隊員が一人もいないし、自己紹介をする時に出身の隊を言えば、「迷子じゃないのか」「場所を間違えたんだ」など隊員たちから疑われた。
その誤解は隊長のカイドによって説明され、それでも隊員のほとんどが半信半疑だった。
副官が先にいなくなってから、カイドは話しやすくなったように肩から力を抜いた。
「隊長ってのは馴れないな」
開口一番の挨拶がこれだ。
ミノやヨンジェは眉をひそめ、ユンソルやトガニはくすくす笑ったものだ。
韓国の海軍から急遽異動になったばかりで、何が何なのかイマイチ理解できていないと切り出した。それに怒涛の前日を昨日は送ったという。
入院中の兄の見舞いにも行けなかったと言えば、ハンから「病気なの」と質問が飛んだ。これにカイドは「ああ」とだけ答えた。
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