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今日のママはきげんがいい。
パパ?がかえってくるんだって。
今日は道草しておいでってママはおこづかいをくれた。
大きなお金。500えん。
学校のかえり道、とおくからお兄ちゃんが「ニコちゃん」と声をかけてきた。
お兄ちゃんは、もう昼もすぎているのにパジャマだった。
「ニコちゃん遊ぼう」
色の白いお兄ちゃんは、おとなりさんのカケルくんだった。
「カケルくん、おうちでていいの?」
カケルくんはびょうきで、いえから出られないのだとママが言っていた。
かわいそうなカケルくん。
いつもまどから、手をふってくれたり、アメをくれたりする。
「お母さんが寝たから、抜け出してきた。今日は体調がいいんだ。だから、遊ぼう?」
「今日はね、お金もらっちゃったの。道草しておいでって。わたし道草のてんさいだから、カケルくんにいろいろおしえてあげる。」
わたしはカケルくんと手をつないで、コンビニでアンパンとおにぎりとコーラを買った。
そして、いつもの、ねこのいるこうえんのベンチにすわった。
「ニコちゃんコーラなんて飲めるの?飲んだことある?」
「うん、ひと口だけ、のこったやつもらったの…」
「僕は、こんなの飲んだらお腹がビックリしちゃうだろうな…」
「ゴメン、のめるのにすればよかったね…」
「え?いいよ、ニコちゃんのお小遣いだもん、僕はいらない。」
「アンパンは食べれる?はんぶんこー」
「アンパン好き、ありがとう。」
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