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あちこちベタベタになっちゃって、きもちがわるい。
でも、せっかくカケルくんとあそんでいるから、かえりたくない。
あ、おばあちゃんのところに行こう…
わたしは「つぎはこっち」と、おばあちゃんの家にむかって、カケルくんとあるく。
「今度はどこ?」
「おばあちゃんのとこ」
「ニコちゃんのおばあちゃん?」
「ちがう、まごのおばあちゃん」
「?」
おばあちゃんは、今日は、にわのベンチでケムリをはいていた。
ママと同じにおい。
そっか、おばあちゃんもケムリすきなんだ。
おばあちゃんは、わたしに気づくと、ケムリをやめた。
「あら、今日はボーイフレンドも一緒なの…」と、おばあちゃんは言った。
そして、まごの話をはじめる。
「おばあちゃん、ごめんね、なにかふくものかしてほしいの」
わたしはまごの話がもりあがる前に、おばあちゃんにおねがいした。
「ああ、ベタベタだね、ちょっと待ってなさい…」
そう言ってヨボヨボと家の中から、ぬらしたタオルとワンピースをもってきた。
青色で、白くてまるいエリのついたワンピースだった。
「これ、着てごらん」
そう言って、おばあちゃんは、わたしのベタベタの手と足をふいて、ふくをぬがした。
外だし、カケルくんがいるから、ちょっとだけはずかしかったけど、おばあちゃんはすぐに青いワンピースをきせてくれた。
ちょっとだけ大きかったけど、きれた。
よくわからないけど、おばあちゃんはないちゃって、ギュウっとわたしをつかまえて動けなくした。
「くるしいよ…」
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