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千葉 二子(ちば にこ) 二番目の子だから、ニ子だなんてどういうセンス… ちなみに一子(いちこ)が、白骨化した遺体で見つかった。 かつて私の住んでいた平屋の一軒家の床下から。 推定年齢は3~4歳の、私のお姉ちゃん。 死人に口なし。 母は15年前にすでに亡くなっているから、姉のことは謎に包まれたまま。 だが、虐待の末に亡くなってしまって、埋めたんだろうということだった。 母の死は、焼身自殺とされているが、本当のところはよくわからないらしい。 無理心中ってやつで、恋人の浮気を知って激昂し、刺殺。そして、自分で灯油をかぶってそのまま…という推測が濃厚らしい。 もしもこの日、寄り道をせずに帰っていたら、私も無理心中で焼死だったのかな… そう思うとゾッとする。生きたまま焼かれるのはまっぴらごめんだ。 私の体には、母親からつけられた虐待の痕が今でも無数に残っている。 無理心中がなくても、もしかしたら一子のように、埋められることになっていたかもしれない… でも、あの日「寄り道しておいで」と500円玉をくれた母が、私に生きる道をくれたんじゃないかと、都合よく捉えてしまっている自分がいる。 本当は愛してくれていたんじゃないかと… そう思ってしまうのも、もしかしたら呪いなのかな… 実は、事件の日のことを思い返しても、楽しかった記憶しかない。 カケルくんと道草をして、たくさん笑った一日だった。
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