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ぼくは少し意地悪な気持ちになって、彼女に言ってやった。
「あの、近所迷惑なんですよね」
「え?」
驚いたようすでぼくを見つめる彼女の目は、まだ赤く腫れたままだったけれど、いつの間にか涙は乾いてしまったようだ。
だから、ぼくは、ありったけの勇気を総動員させて、言ってやった。
「あの車も、金髪も、なんかダサいし」
それを聞いた彼女は一瞬目を丸くして、それから、あはははははは、と笑い始めた。
あまりにもけらけらと笑い続けるので、ぼくは少し不安になってくる。
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