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今日のニコちゃんはなんだかウキウキで、嬉しそうだった。
朝、家を出たニコちゃんに飴玉をあげて、バイバイと見送った。
いいことでもあったのかな?と思っていると、昼近くになって、ニコちゃんの家にパパらしき男が来た。
珍しく男の人の声がしたから、外を見たらニコちゃんのママが嬉しそうに、その男に抱きついているのが見えた。
成程、ママが機嫌よかったんだなと僕は察した。
今日の朝食はセーフだった。
じゃあ、昼食か…
僕は鬱々した気持ちだったけど、体の調子はすごくいい。
あぁ、サッカーしたいな…
退屈だなぁ…と思いながら仕方なく、読書したり勉強をした。
―――あ、そうだ…
奇心旺盛な僕は、ニコちゃんの家が気になった。
だって、ずっと家にいるだけだから、刺激に飢えているんだ。
お母さんが昼ごはんのうどんを作っている間に、チラっとニコちゃんの家を覗いた。
この展開は予想外だった。
男がニコちゃんのママの髪を引っ張って、殴っていた。
ニコちゃんのママは苦痛な表情を見せながら、怒って何か叫んでいた。
家が近いとは言っても、窓も開いていないし、何を言っているかは聞こえない。
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