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「なんか顔色悪いけど、大丈夫?具合悪い?」
お母さんが僕の顔を見るなり、心配そうに言った。
「う、うん。大丈夫…」
僕は必死に考えた。
どうしよう…どうしたらいいかな…
食卓のテーブルに、僕用のうどんが用意されている。
―――そうだ、これしかない…
「お母さんは食べないの?たまには一緒に食べようよ。」と、僕はニッコリ笑顔で誘った。
我儘を言ったり、反抗することがない僕のお願いに、お母さんはすんなり了承して、自分のうどんを用意した。
「ね、今日調子いいから、揚げ玉入れたいな…ダメかな…」
僕は必死だった。
この作戦が上手くいかなかったら、ニコちゃんを救えない…
「えー?揚げ玉あったかしら…」
そう言って、キッチン奥のパントリーをガサゴソ探し始めた。
僕はお母さんのうどんと僕用のうどんを交換した。
そして、僕は急いでお母さんのうどんを食べ始めた。
「ごめん、先に食べちゃった…」
「えー?でも揚げ玉あったから、かけようか…」
そう言って、母は何の警戒もせずに僕用のうどんを食べた。
同じ器でよかった…
そろそろかな…
「うっぷ……おぇ……」
僕はいつもなるように、吐くふりをして、お腹を痛がって、フラフラしながらトイレに駆け込んだ。
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