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その白い丸テーブルには、同色の椅子があった。
二人は、テーブルの前まで来て、ふと立ち止まった。ロンが、
「あれ? 誰か倒れてるぞ……」
「大丈夫かな‥‥?」
そのテーブルの近くで、一人の若い男が倒れていたのだ。
見た感じ二十歳くらいで、ちょっとしたスポーツマンぽかった。
ロンは苦笑して、さっきの独り言、聞かれたか‥‥と、つぶやいた。
ゆっくり椅子に着きながらトムは、
「寝てるのかな‥‥? 若そうなヤツだな‥‥。三人目か‥‥。彼の部屋は、ロンの隣に現れるのかな?」
それを聞いたロンが、
「そうとは限らないさ。案外、向かい側の何処かにヒョコっと現れるかも‥‥。それにオレたちの部屋だって、明日の朝には、向かい合ってるかも
。それも、この家のヘンテコなところさ」
「なるほど‥‥。だけど、それが限界だろうな‥‥」
ロンは苦笑しながら、椅子に座った。
しかし倒れている若い男は、そのままだった。
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