噛み合わない

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その頃… そっと部屋を出て海へ行こうとする人物がいた。 だけど ((てめぇ、何処に行くつもりだ⁉)) いつもこの人に見つかる。 『うげっ…また⁉』 ((んだと⁉)) 『今日は非番ですよ。ひ・ば・ん』 分かりやすく一言はっきり言う。 ((悪いが、非番じゃなくなった)) 『えー』 ((二日酔いで動けそうにねぇんだよ。たっく…だからあまり飲むなって言ったのに)) 眉間に皺を寄せる。 『僕はダメです。他の人にしてください』 ((他の奴らは忙しいんだよ)) 『なら、斬ってきます』 ニッコリ笑って歩き出す。 ((おい!あそこの饅頭。どうだ?)) 『嫌ですよ』 ((ほぅ…)) なにか察したような目をする。 『なんでもありませんよ』 ((じゃ、なんでいらないって言いやがった)) 『まだあるからですよ』 これ以上、言われたくないので、ある言葉を叫ぶ。 怒っているその隙に逃げた。
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