噛み合わない

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違和感を覚えつつも、そんな人もいると納得させて手紙を瓶に詰める。 すぐさま準備をする。 「あ…手紙直さなくちゃ」 手紙を入れている箱を出して、そこにしまう。 「たくさんになってきたなぁ」 そんなに交換してないと思っていたが、箱に入りきらないくらいになってきていた。 「沖田さん」 そっと名前を読んだあと、箱をしまった。 そして見つからないように海へ向かう。 海を見つめて 「しばらく返せそうにないなぁ」 そうつぶやく。 「まぁ終われば、いっぱい返せばいいか」 海に近づいて瓶を流した。 瓶はゆっくりと流れていく。 いいなぁ… 私も瓶みたいに… しばらく見つめたあと、家に帰った。
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