始まりの日

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自分の部屋に戻って、もう一度読み直す。 「あ…そうだ!返事を書かないと…」 手紙を置いて、レターセットを探す。 「えっと…確か…ここに…あった!」 見つけたレターセットを取り出す。 そしてテーブルに向かって、この手紙の持ち主を思い浮かべる。 どんな方だろう? どんな姿をしてどんな声をしてるのだろう? そんなことを考えると、胸が高まる。 → 拝啓、この手紙の持ち主様へ はじめまして、私は“宮藤遥香【みやふじはるか】”です 海が大好きで、いつもココにいます その時に手紙を拾いましたが、時間が経ってるのか全部は読めませんでした。 それでも返事を書きたくて書いてます。 あなた様は一体、誰でしょうか? お返事、お待ちしてます 宮藤遥香 → 「よし!書けた!」 もう一度、読み返してソレを瓶に詰める。 そして立ち上がって空を見ると、夕焼けに染まっていた。 でも一刻も早く、これを流したくて家を飛び出した。
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