美しき夢想いては叶わぬ花

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美しき夢想いては叶わぬ花

「総司さん」 愛しい人の名前を呼ぶ。 『ん?なに?遥香』 それに答えるように返事をする。 総司さんからいろんなことを聞いた。 信じられなかったが、逢いに来てくれたことが嬉しかった。 『僕はね、遥香が透き通る花だと思う』 「透き通る花?」 『そう、透き通ってしまいそうなほど綺麗な花』 「総司さん?」 『ん?』 「総司さんは?」 『僕は…真っ赤な椿かな?』 「総司さんは届かない幻みたいな感じだと思う」 『それって幽霊?』 「違うよ!私にとって…」
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