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第11話『命短シ 踊レヨ乙女』
○セントラルパーク演舞場(夕)
JNGX社ビルにもたれかかるように倒れている発掘された地方機。地方機を取り囲む五基の地方機JNS-4。椿姫の地方機が演舞場に着陸しており、手の上に椿姫(23)。
爆弾のボタンを手にした祭谷龍馬(28)と対峙している。
椿姫「私の名前は、若柳鳴。異なる未来から来た時間遡行者だ」
椿姫と祭谷を見つめる坂東響紀(16)と若柳鳴(16)。近くにはOBI-0。
坂東「椿姫が、鳴?」
鳴「未来から来た?」
祭谷「それは、聞き逃せん言葉やね。話してもらおうか? その男のことも含めて、洗いざらいすべてを!」
祭谷が爆弾のスイッチをちらつかせる。
椿姫が、坂東と鳴の方を向く。
椿姫「ようやく来たようだ。お前達に話す時が」
息を呑み見つめる坂東と鳴。
椿姫「響鳴」
鳴子を打ち鳴らす椿姫。周囲に青く光る極夜(響鳴)の領域が展開される。
その中に日沼冬舞輝(17)の姿。
冬舞輝「やはり椿様の極夜は、響鳴と同じ」
椿姫「『見せたい心象を見せる演出』。これは私のOBI-0に搭載された固有の能力だ」
空間に、炎に包まれた土佐の街が映し出される。
椿姫「これは、私の過去、そしてこれから起きる未来での出来事」
映像の中に踊り子衣装の女(雪姫・(23))。その腕の中で男を抱きかかえている。
○(回想:α世界線、以下αと略)皇手筋演舞場(夜)
(以降、α世界線のキャラクターをαと表記し、α世界線の前のω世界線のキャラクターをωと表記する)
土佐の街。あちらこちらから火の手が上がっている。血を流して意識のない男(坂東響紀ω(23))を抱きかかえている雪姫(23)(前の椿姫)。
雪姫「響紀! 目を覚ましてよ」
雪姫の腹部にも刺し傷。口から血が溢れている。
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