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俺よりワンランク上の生活。ワンランク上の能力。ワンランク上の交友。 俺の3つ上の兄ちゃんは何でこんなに非の打ちどころがないスペックをしているんだ。 ならばだ、ならば。俺も“兄ちゃんと同じことをすれば”、3年後俺もこうなれているかもしれない。 なんて考えた俺は、小1だったか、ある日の食卓でこう宣言した。 「俺は兄ちゃんと同じ道を行きます!!」 両親には、急に大人びたことを言い出した、とおでこに手を当てられた。もっぱら熱などなかったけど、多分顔も耳も興奮で真っ赤だったのだろう。 人間、多少の運と偶然はあれど、基本同じ行動をすれば将来的に同じ結果が出ると思うのだ。論理的に。 勿論赤の他人が急に招集されて、、、なんてのは無理ゲー。でも、同じDNAを持った兄を追いかけるなら遺伝による能力にも、ひとつ屋根の下で暮らすなら普段食べてるものにも大きな差は生まれない。 これこそ俺の人生設計図だ。 意気揚々と、この作戦は幕を開けた。 心配する両親をよそに、兄の笑顔。 深く翳っていたのは、誰も知らない。
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