ボッチくんの恋…この気持ち、なんだろう?

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返事はすぐに戻ってきた。 ツルバラさんは意外にも ぼくのことを知っていた。 夜も昼も動じないで 黙って立ってるボッチくんのことが 頼もしくって大好きなんだって、よ。 それで ボッチくんはどっしりして 動けないでしょうから ワタシの方からそっちに遊びに行ってもいい? ということだった。 ボクはあまりの予想外の展開に びっくりして どうしていいか分からず オタオタしたけど 外目には、全く分からないだろう。 ボッチくん スミに置けないわねー と、ドクダミさんに言われても… ぼくは生まれて、このかた ずっと隅に置かれてる。 それにしてもツルバラさん 一体どうやって いつ、ボクのところに来るんだろう ボクはその話を聴いてから ポツッと穿たれた目を 一時もツルバラさんから逸らさずに 見つめていたんだった。 だって、いつ彼女が来ても キチンと挨拶できるように。 日が暮れてきた。 ツルバラさんは 相変わらず楽しそうに咲いている。 夜になると星がすごく光って ぼくとツルバラさんを照らしてた。 彼女は今までで1番大きく膨らんで 花びらが反りかえるくらい 楽しそうに咲いている。 綺麗だなあ! ぼくはそう思わずにいられなかった。 彼女がきたら何を話そう 日向の好きな彼女が寒くないように どうしてあげたらいいだろう? 気を揉むことも多かったが すごく幸せな夜だった。
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