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「にゃにゃ、にゃにゃっ!?にゃぁ…?」
そうだ、あまりにも非現実的すぎる。これは夢か何か、超現象的なものだ
そう自己解決させ、いつの日か、テレビで見た幽体離脱といやつで、猫にでも憑依しているのかもしれない。なんて考えが浮かんできた
まぁ、一生のうちこんな体験はないだろう。なら、楽しまなくては損する!
(とりあえず、学校まで行くか!)
軽い足取りで窓から、降り立つ。
たまに見かける猫のように塀を歩き、学校への道のりへと進む
***
「ごめんねぇ、猫ちゃんは入れないよ」と駅員に抱えられ、入口まで戻される
「にゃあぁぁ!?」
駅に入ったものの、改札で駅員に捕まり、電車に乗り込むことはできなかった
(そうだ、俺今は人間じゃないし、電車で学校行けないのか!?)
いつものように、学校へ向かおうとしたが、電車に乗れないのであれば行くことは叶わない。
なぜなら、高校までの道のりは電車で20分もあるのだ。
人間の姿でもなく、猫の姿。
それも、見え方がかなりおかしいのだ。あの某ハンバーガーの看板は赤色に黄色のはずであるのに、赤の部分が緑色に見えるのだ
(こんなとこまで猫なのかよ…)
夢や幽体離脱の割にはしっかりとしており、笑えてしまう
(まぁ、いっか…せっかくだし、猫の姿で学校行くのもありだな。)なんて考えた俺をぶっ飛ばしてやりたくなったのは約4時間後
人間の時さえ、道がいまいちわからないのに、猫の姿で向かうというのは難を極めており、道中は車や俺の撫でようとしてくる人間などから逃げ回ったりで迷子になったりで、やっとの思いで、高校へとついた
時刻はすでに11時20分。俺のクラス2年B組は体育であり、教室は閑散としていた
「にゃああぁ」
いつもと違う目線でみると、不思議な感じがした
「っ……!」
突然体が熱くなり、真夏にマラソンをした後のように熱いのではなく、身体中の血が沸騰したかのようだ
「っ………!あぁ!」と掠れた呻き声が出た
数分後にやっと体の熱さが引き、目を開けると視界は先ほどよりクリアで立ち上がると高さがある
「は…?」
手足を見ると、約17年間見慣れた人間の手足だ
「戻れたのか…!?」そのことに安堵した直後、俺は真っ裸だったことに気づき、誰もいないことに安堵した
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