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「お兄ちゃんのバカ! そんなこと言わないで!」
「絶対に無理だ。お前は小説家になんてなれない!」
「うわ~ん」
「じゃあさ、聞かせてくれよ。今どんな話を書いているんだ?」
「……ダークファンタジー」
「お! 人気のジャンルじゃないか」
「いじめられっ子が闇の力を手に入れて、いじめっ子達に呪いをかけるの」
「筋は悪くないな。で、どんな呪いをかけるんだ?」
「USBをさそうとしたら、なぜか入らなくて反対向きにして試すの。それでもささらなくて、またひっくり返してさすの。そうしたらやっと入るの。そういう呪い」
「う~ん、なんだか地味な呪いだな」
「あとね、ラップの端っこが分からなくなる呪いとか、読み返したはずなのに送信ボタンを押した後に誤字に気がつく呪いとか……」
「……それ、ダークファンタジーなのか?」
「違うの? ……じゃあ、ホラーで書いてみようかな。めっちゃ怖いやつ」
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