フェンスを越えて(過去ログ)

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美穂に付き合ってもらい、 沙夜は授業終わりに駐輪場に行った すると彼も友人に付き合ってもらったらしく、 駐輪場に置いてあった誰のかはわからぬ自転車のサドルに腰をかけ、手持ち無沙汰そうにペダルを足でカラカラ回していた 「あ…」 少し意外そうな顔をした彗に 「ふふっ、来ないと思った?」 「いや、ハーフハーフです」 と言うと、一緒にいた友人に 「じゃ」 と手を挙げると相手は 「おう」 と、言うと更に小声で 「頑張れ〜」 と彗の脇腹辺りを肘で小突きながら ニヤリと笑って去っていった それを合図に美穂も口元に手を当て 「私も〜もういいよね、あとは2人でごゆっくり〜」 と、にこやかに笑うと 片手を振りながら離れていった 残された2人はお互い顔を見合わせると ほぼ同時に 「どっちの駅…」 彗が笑いながら敬語で 「ですか?」 と、聞いた キャンパスからは最寄り駅が2つあった 「あっち」 沙夜が指で私鉄の駅の方向を指すと 「俺もです」 沙夜が 「じゃ、駅まで一緒に歩きますか」 と言うと彗は頷いて隣に立つと 少し前を歩き出した そして軽く後ろを向きながら 「マジで来てくれるか半信半疑だったんで」 「うん」 「早瀬、ってさっきの奴ですけど、待つの付き合ってもらって」 「ふふふ、うん 私も」 少しだけ沈黙した後、沙夜は声をかけてきた理由を聞いてみた
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