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「次だよ、遅くなるからここまででいいよ」
そう沙夜が言うと彗は
「家まで送る、上りの終電には間に合うから」
そう言って、座席に座っている間中握っていた手にぎゅっと力を入れた
と、次の瞬間、彗の顔が近づいてきて
沙夜の頬にキスをした
沙夜がビックリして大きな目で彗を見つめると
「怒った?」
沙夜は首を横に振ると
「怒ってない…」
と言って、チラッと
周りに乗客がいないことを確認すると、
今度は沙夜の方から彗の唇にキスをした
唇に触れたあと舌で唇をなぞる
少しだけ大人なヤツ
「怒った?」
沙夜が上目遣いで彗を見ると
「怒る…わけない」
少しかすれた声でそう言うと
彗は顔を近づけて、自分の額をコツンと沙夜の額に当てた
「好き、沙夜」
初めて呼び捨てにされ
「(ピュア…やばいなぁ、私の方が本気になっちゃいそう)」
「うん、私も好き」
「嘘?ほんと?」
彗が驚いたように聞き返す
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