と.も.だ.ち

5/6

569人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
「次だよ、遅くなるからここまででいいよ」 そう沙夜が言うと彗は 「家まで送る、上りの終電には間に合うから」 そう言って、座席に座っている間中握っていた手にぎゅっと力を入れた と、次の瞬間、彗の顔が近づいてきて 沙夜の頬にキスをした 沙夜がビックリして大きな目で彗を見つめると 「怒った?」 沙夜は首を横に振ると 「怒ってない…」 と言って、チラッと 周りに乗客がいないことを確認すると、 今度は沙夜の方から彗の唇にキスをした 唇に触れたあと舌で唇をなぞる 少しだけ大人なヤツ 「怒った?」 沙夜が上目遣いで彗を見ると 「怒る…わけない」 少しかすれた声でそう言うと 彗は顔を近づけて、自分の額をコツンと沙夜の額に当てた 「好き、沙夜」 初めて呼び捨てにされ 「(ピュア…やばいなぁ、私の方が本気(マジ)になっちゃいそう)」 「うん、私も好き」 「嘘?ほんと?」 彗が驚いたように聞き返す
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

569人が本棚に入れています
本棚に追加