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こ.い.び.と 〜side 彗
時間が合えば、一緒に駅まで歩く
俺にとっての癒しの時間、ハッピータイム
沙夜は、その見た目から華やかで高嶺の花っぽい印象を受けるが、実際話してみると、
考え方がオッサン臭いところがあるというか、
地に足つけて歩いている感じがするというか、
そこがまたギャップ萌えだったりする
アルバイトも掛け持ちしていて、親からお小遣いをもらっていないそうで、学費以外の費用は全部自分で工面しているらしい
いつも学食でかけうどん、な理由も
わかる気がした
その日も一緒に駅まで帰ってきたが、沙夜は
銀座でアルバイトの日だと言い、駅で別れた
卒論を提出したらしく、これからは少し時間ができると思うと言っていた
まだお互いの家を訪ねた事はないが、同じ路線を使っており、家同士はそう遠くない距離にある
今日アルバイト先まで行って、家まで送ると言ったらドン引きされるか…?
だいぶ砕けた話もできるようになってきてるし、俺としてはもう一歩関係を進めたい
そう思い、一旦家に帰ると着替えを済ませ、
母には
「早瀬んとこに行ってくる」
と言って家を出た
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