長幼の序 〜side彗

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遼が夕飯を終えて、部屋に戻った頃を見計らい 「遼兄、ちょっといい?」 と言ってドアをノックした すると中から 「おお、彗か 久しぶりだな、いいよ入れよ」 彗が、ドアを開けると 自室でPC作業をしていた遼が、顔を上げた 「お前夕飯の時にいなかったよな…ていうかお前 ひどい顔だな…、鏡見たか?」 彗はひどく落ち込み、半べそ状態で顔から生気がなくなっていたのに自分では気づいていなかった 「何があったか、とりあえず話してみろ」 と、遼に言われ 沙夜に告白してから、 今日までの事を、かいつまんで説明した 話を黙って聞いていた遼は、 「ふむ、お前の話を要約すると、つまりこういうことか?」 「年上の彼女に告白して付き合うことになったけど、一回ヤったら捨てと」 「言い方!」 「お前にしてみれば不本意だろうが、彼女の気持ちは理解できないでもないな」 「どういうこと?」 彗が聞き返す 「なんといっても、お前が学生でガキだってことだよ」 「それは…わかってる」 「彼女は社会人で、まずは仕事を覚えて…つまりこれから毎日チャラついた生活を送るだろうお前とは住む世界が違うって、なる」 「毎日チャラつきは、さすがに偏見が過ぎる」 遼は更に続けた 「なんなら彼女は結婚を考えても良い年齢だ」 「……」 「それとも、今のお前がこのまま付き合っていって彼女を確実に幸せに出来るっつーエビデンス、あんの?」 「エビデンス…」
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