長幼の序 〜side彗

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「じゃあまだ可能性はあるさ」 「あるかな?」 「諦めずに、彼女に本当に相応しい男になるよう自分を磨く事が出来ればな」 「相応しい…」 「今のお前が彼女の横に立っても、弟枠だろ」 「…」 「これからの大学4年間を彼女がくれた成長機会だと捉えて、まあ、頑張れ」 「…なんとなく…わかった」 「あと、間違っても彼女の家の前で待ち伏せるとかはナシだぞ」 「…それは…しない」 「縁があれば必ずどこかで会える 焦ってしつこくしたら、ストーカー扱いされて彼女に2度と再び近づく事すら出来なくなるからな」 「うん…」 沙夜と別れた事で心にぽっかり空いた穴を埋める事は出来なかったが、遼と話をして気持ちか少しだけ前向きになった 「(やっぱ年寄りの話は聞くべきだな!)」 彗は、沙夜からもらったキーケースを手に取りながら新学期からの生活に頭を切り替えていた
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