レトロ喫茶

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アイスコーヒーは苦味が強く 沙夜の好みの味だった 彗は当たり前のように 「俺が払うから」 と言ってさっさと会計を済ませてしまった 外は相変わらず夏空で、蝉の声が聞こえた 彗が 「どうする?家まで送って行ってもいいけど」 「私はあと少しこの辺を散歩したいから、 ここで」 そう沙夜が言うと 「…そうか、また連絡する 番号変わってないから、メッセージアプリ、ブロック外して」 と彗が言ったので、 「わっ、わかった」 少し焦ってそう返すと 日傘をくるくる回しながら 「じゃあ…また」 と言って、元来た公園の方角に戻っていった
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