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第十三回路
「意味がわから……ない」
少女はパソコンの画面をそっと閉じた。
お兄ちゃんは、何をしているの…?
なんで『化け物』なんか
「……!!何してんだよっ」
青年がどこからか、つかつかと少女に歩み寄る。
「お兄ちゃん…ッ」
青年が少女に掴みかかる。
少女の被っていたフードが軽くめくれた。
その先にはそばかすだらけのだんこっぱなな顔があった。
青年はハッとしたように手を離した。
「…すまねぇ」
青年はパソコンを手にもつとそのまま歩いていく。
「散歩してくる」
少女はフードを深く被った。
「…う゛ぅ…」
うつむいた少女の顔からは一粒の涙がこぼれていた。
続く
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