じいちゃんへ

あとがき

　毎回、クリニックで出会うお爺ちゃまは、11月で90歳になるそうです。

　いつもは豪快なお爺ちゃまですが、時々もういいやって、気になるみたいです。
　なので、気持ちをリセットして、お爺ちゃまが今度、寝ぼけた事を言ったら、笑い飛ばすために、ここで呟いて全部空っぽにします。

　高知の山の方で育ったお爺ちゃま。子供の頃は病院も薬も無くて、だから病院は嫌いだって言うのは、病院に行けなかったお祖父様やお祖母様を、思ってらっしゃるのかな？

　足が悪いと、ホントにダメ。が口癖なのは、周りのみんなに、申し訳無いって気持ちが見え見えなのに。
　でもね、ここはクリニック。さっさか歩くのは看護師さんだけ。私達はゆーっくりで良いのに。気にしてる、真面目なお爺ちゃまです。

　お嬢さんは、今年62歳。クリニックに来る人のことは、60前半？まだまだ若いねぇって言うのに、お嬢さんの事は、おばぁになったって言う。お嬢さん、本当はご自慢のお嬢さんのはずなのに。

　また、元気でお会いしましょうね。後20年生きなくちゃ。お爺ちゃまのボヤキは全部引き受けるから、お嬢さんには言わないでね。