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目を伏せ俯いている俺の唇を、倫太朗さんの唇が掬った。
初めてキスをしたあの日から、俺達はまだ、これが二回目のキス。
最初とは違って、いきなりの深いキスで、直ぐに倫太朗さんの舌が這入ってきて舌を絡める。ピチャピチャとした音だけが台所に響く。
俺の左腕を掴み、後頭部を押さえて倫太朗さんが少し荒い息でキスを続けた。
いつも落ち着いている倫太朗さんの荒い息に、下半身がドクっと疼いた。
大紀にこんな反応をした事は勿論ない、いつも勃っていない状態から弄られて勃起するから、キスだけで勃起している自分が不思議。
「緒都… 」
離された口からは唾液がのび、俺の顎に垂れるとそれを舌で舐め取った。
思わず生唾を呑み込んでしまって恥ずかしくなる。
少し俯き加減で顔を赤らめていると、拒否をされてないと分かった倫太朗さんが背中に手を当て、上の部屋へと誘導する。
倫太朗さんの部屋… ドキドキした。
緊張しすぎて周りが見えない、ただ倫太朗さんの腰に手を回し、軽くキスをしながら階段を上る。
月の明かりだけが照らしている部屋の中は、幻想的な空間に見えた。
静かにベッドに倒されると、上から覆い被さりキスを続ける。
俺のも硬くなっているし、当たる倫太朗さんのペニスだって凄く硬くて大きくなっているのが分かって興奮した。
そう、興奮… あんなにセックスを経験してきたのに、こんな興奮を感じた事はない。
自然と腰が動いてしまって、止まらない。
大きなシャツが俺の肌の上を遊んで、倫太朗さんに掴まれた時、ハッと我に返って捲り上げそうになる手を押さえた。
見られる。
こんな間近で、大紀に付けられた赤い痕が見られてしまうと思って倫太朗さんの手を押さえ、固まった。
「緒都… ?」
「あの… 身体に… 」
「大丈夫、何も考えなくていい」
吐息混じりに言われて、頭がボーッとなる。
シャツの裾が首まで上がり、胸が露わになると左の乳首を舌で転がされ、右の乳首を指先で摘んだり転がしたり、爪で掻いたりされて仰け反った。
「あ、ああぁぁん…… んん… んん… 」
こんな声を出したのは初めてで、自分で驚いてしまったけど止まらない。
「ねぇ… ねぇぇ… ん、んん、ああぁぁぁぁん、いい、いやぁぁん」
乳首から唇を離すと、今度は唇に重ねてきて俺のペニスをゆっくりと扱き始めた。
「んん、んん、んんん…… 」
キスをされたまま、善がり声を出して腰を振る自分、気持ちが無かったセックスでも確実に経験になってしまっていて、何だか悲しく感じた。
短パンと下着を脱がされ、痛い位に勃起をしている俺のペニスを口に含みながら、倫太朗さんもTシャツと甚平パンツを脱いで全裸になった。
肌が触れ合って、酷く興奮する。
自分の足を俺の頭の方に移動させると、咥える様にと倫太朗さんのペニスが口元に寄った。
夢中で咥えた。
倫太朗さんのペニス、自分も咥えられているのも忘れて、夢中になって口で扱いた。
「あっ!んんっ!お、緒都… 凄い… ちょっ… 」
ジュボジュボと唾液を漏らし、厭らしい音を立ててしゃぶった。
「すっごい… 緒都… んん、あぅっ」
倫太朗さんが感じているのが分かって、嬉しくて夢中でしゃぶった。倫太朗さんのペニス… 愛おしい。
「…… ねぇっ、ぇ… 挿れたいんだけど… 」
気持ちがいいのを堪えて俺の頭の動きを止める。
「挿れたい」と言われて身体の中が激しく熱くなった。
「緒都の中に這入りたい」
蕩けてしまいそうだった、その言葉だけでイッてしまいそうになる位、心の経験値はゼロに近いのを知った。
指でゆっくりと解され、両膝裏を持ち上げられる。
倫太朗さんの硬いペニスが穴に押し当てられて、俺のペニスがビクンビクンと動いた。
手を使わずに少しずつゆっくりと侵入してくる。
全部這入ると、
「動かすよ」
その声と共に、倫太朗さんの腰が激しく動き、パンパンと音を立てる。
間もなく俺はイッてしまって自分で驚いた、ペニスを扱かなくても射精てしまった事に。
好きな人とのセックス、初めての体験と言える位にいつものそれとは違っていた。
… 意識が飛んでいきそう。
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