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西暦2501年
「アサコさん、レジお願い」
「はーい。次にお並びのお客さま、こちらにどうぞー」
山内アサコの朝は早い。八時から十六時まで
週五の勤務においてドラッグストアで働く。
時間を遡ること、朝の五時。起床して洗面所の鏡でシワとシミと毛穴の状態をみて、今日の体調をはかる。洗濯機をまわしながら食事の支度、息子と旦那と自分の弁当の準備、そして空が明るくなったころ風呂掃除を始める。勤務先が徒歩十五分であるとはいえ、三十分前には家を出ると決めている。
「アサコさん、休憩入って〜」
「はーい」
「あ、さっきマスク入ったから、休憩おわりに倉庫から持ってきてくれる?」
「わかりました。陳列していいんですよね?」
「いいよー」
休憩室に行くと、その前から休憩していたカジさんこと、梶村リョウコがいた。歳は五十代半ばくらいで、子育て完了組である。
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