あの世とこの世を結ぶ道

西暦2501年

「あっちの世界は山々が広がっていてビルもない、のんびりした穏やかぁーなとこらしいんだけど、悪さをするヤツは復活出来ないくらい、魂が削られて徹底的に懲らしめる怖〜いとこなんだって」

「例えば、体を千切りにされるとか？」

「千切り乱切りじゃ済まないでしょ。容赦なくメッタ斬りか木っ端微塵じゃないの？
　僕らの魂は永遠に生きていて、でもまたいつか生まれ変われる可能性もあるんだけど、ただ魂まで削られたらもうホントに終わりでしょ。生まれ変われる資格をも失って、永遠に闇に漂流され続けるんじゃないの？　想像だけどね。
　と、まぁそんなことを奥さんから聞きました」

　急須に入れたばかりの茶葉がショックで気を失ったみたいに、お湯をさしても茶葉は一向に開かない。MCの話に圧倒されたアサコは弁当を食べることすら忘れていた。