恋人

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「晃はまだ恋人になった自覚ないの?」 蒼は講義中コソコソと僕に聞いてきた。 「だってまだ2日目だよ?僕は隼人のこと恋愛として好きなのかまだわからないし・・・でも、付き合うのって悪い気分じゃない」 僕はボソボソと蒼にそう言って隼人を見た。 「俺は晃と付き合えるだけで幸せだから問題ないよ」 隼人は優しい。僕の中途半端なままを受け入れてくれている。 「はあ・・・はやく自分の気持ちがわかるようになりたい」 僕がため息をつくと、蒼が言う。 「じゃあお試しで俺とつきあってみる?俺は二股全然オッケーだから」 (蒼と付き合う?いやいや、全然想像できない) 僕は蒼に向き直りはっきりと言った。 「悪いけど僕は隼人以外の人と付き合うつもりはないよ。隼人だから付き合おうっておもったんだ」 そういうと、蒼はふっと笑顔になる。 何かおかしな事を言ったのかとおもったが、蒼は僕のおでこにデコピンをして言った。 「もう答えはでてるってことか、あとは自覚するだけだな」 蒼はそういうと、講義を聞き始めたので僕も講義の内容に耳を傾けた。 (後は自覚するだけ) その言葉が僕の心に引っかかった。
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