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八月、凌空がフロリダの地を踏んだ。
「凌空」と舞華が凌空を呼んだ。
「舞華」空港内で抱き合う二人。
二人は、舞華が運転する車に乗り込むと
舞華の住んでいるアパートメントに向かった。
「やっぱり凄いね。外国は、
何もかもスケールが違う」と驚く凌空。
「そうだよね。私も最初は驚くことばかり
だったから」
舞華の住む地域は郊外の自然豊かな地域、
そして、天体観測所からも近い場所にあった。
地域の人の人柄もよく、舞華が凌空を
連れて行くと、
皆、にこやかに凌空を歓迎してくれた。
「舞華、
ここの人達、皆いい人ばっかりだね」
「そうでしょ?
皆、心が温かい人達ばっかりなんだよ」
「俺、なんか安心した……」と微笑む凌空。
「あっ! 今夜は、研究所のワーズ教授が
歓迎のBQパーティをしてくれるんだよ」
「ワーズ教授が?」
「うん、だって、
安藤所長の息子がはるばる日本から
やって来るからって、もう張り切って
おられて」
「う~ん、そうか、俺、別に観測所に
ワーズ教授に会いに来たわけじゃなくて
舞華に会いに来たんだけどな」
「もう、凌空そんなこと言わないの。
研究所のスタッフも凌空に会うの楽しみに
してるよ。舞華の大切な人見たいって」
「なんだ。なんか緊張するな」
「大丈夫だよ。みんないい人ばかりだから」
と舞華が嬉しそうに言った。
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