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フロリダの夜
夕方より、舞華が務める観測所で凌空の歓迎
BQパーティが開催された。
ワーズ教授をはじめ、舞華の先輩、同僚が凌空を歓迎してくれた。
「ミスターアンドウ ハジメマシテ、
アナタノコトハ マイカ カラ
キイテマス」
等片言の日本語で会話を交わす。
賑やかな、そして和やかな雰囲気の中、
凌空は、皆から少し離れるとベンチに座った。
そこに、堀江がやって来た。
「久しぶり、凌空君」
「お久しぶりです。堀江さん」
「平に会いに来たんだ。フロリダまで」
「そんなこといいでしょ。堀江さん、会う早々
俺に喧嘩売ってるんですか?」
と凌空が言った。
「そんなことないよ。ただね……」
「何ですか?」
「君にさ、こんなこと言いいたくないんだけど
彼女、平は君以外の男性には全く
目にはいらないんだよな」
「え?」と少し驚く凌空。
「ああ、彼女は、こちらでも人気あるんだよ、
彼女に言い寄る男性もいるくらいね。
でも、その……悔しいけど、
君 以外はだめみたい」
と堀江が言った。
「そうですか」と笑みを浮かべる凌空。
「でも、まだ時間はあるからさ、
俺、少しづつ頑張ってみるよってな」と言うと堀江は凌空に缶ビールを投げ渡した。
「そんなこと、普通俺に言うのかよ。
それも、面と向かって……」
と凌空は微笑みながら呟いた。
「あ、いたいた、二人とも、
ワーズ教授が呼んでるよ」
と舞華が二人を呼んだ。
凌空と堀江は、舞華のもとに歩いて行った。
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