タイムトリップはいかがですか?

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* 「岩崎様…岩崎様…」 ゆっくりと目を開ける。 その目には熱いものが流れていた。 これほどまでに穏やかな気持ちになったことはない。 きっと、今感じてるのが『幸せ』というものなんだと思えた。 今、体験したこと…それは、確かに現実ではない。 なのに、俺の意識はそれを現実と同様に感じさせ、これほどまでに俺を幸せな気持ちにしてくれた。 「御気分はいかがですか?」 「ありがとう…最高だ。」 もう思い残すことはない… だが、この世からおさらばしようという気持ちは今はもうない。 これからは真面目に働いて、とにかく一生懸命生きていこう。 希望はないかもしれないが、俺にはついさっき体験したあの偽の記憶がある。 これ以上ない程に幸せなあの記憶が… (俺はやり直せたんだ…) そのことが意外な程、大きな俺の支えになった。 人生観さえも変えてしまう程に…
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