タイムトリップはいかがですか?

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* それから数日が経ったある時、スマホの着信音が鳴った。 それは見知らぬ番号からだった。 「もしもし…」 「あの…三沢と申しますが、岩崎翔一郎さんの携帯ですか?」 「え?」 三沢という苗字に思い当たる人物はひとりしかいなかった。 「……まさか…ケイジ…?」 「翔!」 まさに、電話の相手はあのケイジだったのだ。 「すまん!俺のところに連絡が来たのが、昨日のことで…運悪く、昨日は忙しくてな。」 「良いんだ、そんなこと… それより、ありがとう。俺の事、覚えててくれて。」 「なんだよ、俺はまだそこまでボケちゃいないぜ。 忘れるわけなんかないだろ?」 「それに……俺は昔、おまえに対してひどいことをした……」 「そんなことならもう忘れたよ。」 ケイジはそう言って笑った。 誰かから電話が入ったとのことで、近いうちにまた連絡すると言って、ケイジからの電話は唐突に途絶えた。 (慌ただしい奴だな。) でも、あいつが俺のことを覚えててくれたことが… そして、わざわざ連絡をしてきてくれたことが、俺は嬉しくてたまらなかった。
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