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右の道
*
「翔~~!」
こんな再会の仕方があるかよ!
少し早く出ることが出来たから、途中であいつを拾おうかと思って電話をかけたら、出たのは翔ではなく警官だった。
翔が車にはねられたと聞き、俺は病院に駆けつけた。
久しぶりの再会が、こんな形になるなんて…
あんまりだ。
約三十年ぶりの再会…あいつはずいぶん変わってはいたが、若い頃の面影はしっかりと残ってる。
「翔……なんで……」
ほぼ、即死だったらしいが、顔にはほとんど損傷がなく、翔はまるで眠ってるみたいだった。
警官にあいつの家族のことを訊ねられた。
俺も詳しくは知らないが、今は一人だと言っていたことを伝えた。
その時、携帯の着信音が鳴った。
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