季節の詩集

2.「動物村中学校卒業式」

春うらら今日は動物村の卒業式、卒業の歌をみんなが歌う。
(あおげばとうとし我が師の恩。教えの庭にも、はやいくとせ。)

春の旅立ちの日にサル先生も顔を真っ赤にして泣いてるよ。
ナマケモノ君は何を卒業するのか、分からなくてのんびりしている。

うさぎちゃんは、泣きはらした目をして
卒業証書をヤギ校長から受け取ったよ。

春うらら今日は動物村の卒業式、卒業の歌をみんなそろって歌う。
(思えばいと疾し、この年月。今こそ別れめ……いざさらば。)

くま君はハチミツばかり舐めて、亀教頭に叱られてる。
シカさんはシカせんべい食べながらスマホしてる。

個性豊かな子の多いこの動物村中学校も、今日で卒業お別れ。
ちらほら、騒いでいる生徒もいるけれど。
みんなが注目して校長先生の長い話を聞いている。
だって、今日は中学最後の日。今日限りでこの話も聞けなくなると思うと……泣けてくる。

卒業記念に写真を撮ってみんなで先生や学校にお別れをしたよ。
会えなくなるクラスメイト達、これから出会うクラスメイト達。

４月には僕達、私達は高校生になる。
これから何が待っているんだろう。不安と期待で心が震える。

桜並木を通ってこれから出会いが待っている。
動物村中学校はみんなの母校、たまには集まろう。
この通いなれた道を通って。