指使いの記憶〈辞典〉

か行

【キルケー】[人]
　先代魔女。ポケットサイズの手記を残したが、その内容はアリシアにしか読むことができない。

【吟遊詩人】[他]
　酒場や街中で、楽器の演奏にのせて伝説や古詩を詠んで生活する者たちの総称。文字で書かれた物語を厭い、口承伝承を重んじる。ゴルム国内に数え切れぬほど存在するものの、皆が口を揃えて言うには、有史以前から存在するルーシー・ブラウンなる人物こそ真の詩人であるという。

【ゴルム】[所]
　内陸に位置する杖の王国にして、水の蒼国。大杖使いイシュケによって創られたとされる。

【ゴルム治安防衛団】[組]
　通称”人狼兵団”。その名の通り、ゴルム国内の治安維持を司る王室直属機関。一から七までの小隊に分かれており、数字が大きくなればなるほど中央に位置する王宮から離れたエリアの防衛を担当する。非武装を徹底しているが、隊員はオオカミに身を変じられる者のみによって組織されているため、有事の際はその爪と俊敏さによって職務を全うする。また、オオカミの毛色によって「灰種」と「白種」に二分され、前者は夜間の任、後者は昼間の任に当たる。