125人が本棚に入れています
本棚に追加
/193ページ
中に入っていた指が抜かれて、下着を足から抜かれた。背中に回していた俺の腕を引かれた。
「響が、我慢して」
「…………ん」
俺の手で、自身を掴まされて押えられた。すぐにベルトを外す先輩の肩に額を押し付ける。
「そう、いい子」
ふるふると擦り付けるようにして横に振る。
頼むから、今は、しゃべらないで。
自分の手でぎゅっと握り締める。
湯も熱いはずなのに、下から触れられると熱く感じた。さっきまで指が入っていた所に擦り付けられると、身体が震えた。
「響……」
欲しがれと、促される。少しだけ強く押し付けながら、「響」と掠れた声が誘う。
「……熱い……せんぱ……ほし……」
肩に擦りつけていた額を起して、その形のいい耳に唇を寄せた。
やっと、やっと、分かった。
『俺を襲いたくなるぐらい好きになって』と言われた意味が。
好きだと、全部欲しくなる。
欲しくて、欲しくて、先輩の全部が欲しくて……。
その熱を欲しがって腰が動く。自分から擦りつけてしまう。
「桃香……先輩」
名前を呼んで、その耳を舐めた。
「そうだよ。響」
最初のコメントを投稿しよう!