強請って、襲って

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 中に入っていた指が抜かれて、下着を足から抜かれた。背中に回していた俺の腕を引かれた。 「響が、我慢して」 「…………ん」  俺の手で、自身を掴まされて押えられた。すぐにベルトを外す先輩の肩に額を押し付ける。 「そう、いい子」  ふるふると擦り付けるようにして横に振る。  頼むから、今は、しゃべらないで。  自分の手でぎゅっと握り締める。  湯も熱いはずなのに、下から触れられると熱く感じた。さっきまで指が入っていた所に擦り付けられると、身体が震えた。 「響……」  欲しがれと、促される。少しだけ強く押し付けながら、「響」と掠れた声が誘う。 「……熱い……せんぱ……ほし……」  肩に擦りつけていた額を起して、その形のいい耳に唇を寄せた。  やっと、やっと、分かった。  『俺を襲いたくなるぐらい好きになって』と言われた意味が。  好きだと、全部欲しくなる。  欲しくて、欲しくて、先輩の全部が欲しくて……。  その熱を欲しがって腰が動く。自分から擦りつけてしまう。 「桃香……先輩」  名前を呼んで、その耳を舐めた。 「そうだよ。響」
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