強請って、襲って

3/7
124人が本棚に入れています
本棚に追加
/193ページ
 正解だと言う様に頭を撫でられた。 「ああ……あっ」  ゆっくりと押し入られる……押し付ける、取り込む。 「襲って」 「ああ…………ぱいっ……」  上に座らせられていて、自重で沈んでいく。片手で自分を掴んで、開いている手は先輩の肩を掴んでいる。お湯の浮力があってゆっくりとしか進まない。 「あ、……せんぱ、い……」  じれったい。  ゆっくりとゆっくりと進むそれが、熱と脈を伝えてくる。やっと与えられたそれに絡み付いて、締め付けてしまう。  直接触れ合うそれを感じて、ぶるっと身体が震えた。 「寒い?」 「……違う……んっああ……」  身体を起していて、胸から上は湯から上に出ている。だけど、放出を許されない身体は熱く熱を持っていて、寒さなんて感じない。それよりももっと、もっと、熱くして欲しいと身体が震える。  肩に額を擦りつけて、物足りなさを訴える。  やっと、最奥まで入って息を吐いた。 「それから?」  声が掠れて、俺を震わせる。先輩は笑って、「そんなに好き?」と言うから、余計に身体は反応してしまう。 「大分、慣れたのかと思ったんだけど」
/193ページ

最初のコメントを投稿しよう!